業務日誌 〜敗北者の夜

業務日誌、今日は短編業務の一日でした。
風邪で辛いときにこの業務、あっても無くても同じような短編業務…。
ふぅ〜さっさと終わらせて医者に行くぜ!
そう思うも、今日は祝日で休みだと思い出す…。
ああ無常、何という運の悪さ!
仕事自体は何も無く、終わってからはすぐに帰れずに残業になる。
風邪ひいてるときにきついぜ、現場監督さんよ…。


一応アフターはちょっとだけ外出しました。
しかしKazunはここで驚くべき事実を目の当たりにしたのだった!
久々に同人ショップに向かったのだが、社員募集のポスターが無くなっていた!?
「ま、まさか…こんなときに限って!」
気になって家に帰ってから調べてみると…求人募集は終わっているだと?
運の悪いことは本当に続くもの…未完成ながら、体調が悪いながら、応募しようと思えば今日でも出来ていたのに!
それなのに…それなのに!
「なんという失態だ!こんな早期に計画を歪めてしてしまうなんて!」
「ああ…スカーレット…、俺は…僕は…私は…」


Kazunが考案し、進めていた転職作戦は優秀だった…(と思う)。
ただし優秀すぎるゆえに勝利確立上昇にこだわり過ぎ、用心深過ぎる策を作る余りに時間がかかり過ぎた…。
策士策に溺れたと言うことか…。
それに加えてKazunは迷っていた…考えすぎていたのだ。
先ずは稼ぎが少なく重労働な今の職場に心地よさを感じるという、まるで被害者が犯人に友情や恋愛感情を抱くというストックホルム症候群みたいな感じになっていた。
確かにこの職場は嫌いだし、色々とウザイし、嫌いな奴も沢山居る。
しかし最近は趣味の合う友人の登場や高まった評価で少しは働きやすくなった。
でも少ない給料は変わらず…まぁそれでもお金で手に入らないものが充実してるからいいことなんだけど、実際俺の任期なんてあと一年足らずなのだ…。
よく考えるといくら今が充実していても未来が無い、元も子も無いわけだが…。
他には目指していた同人ショップ、同人と言う世界を変えたいという目的の元にKazunは行動していた。
しかしその昔、とある作品の世界に絶望してたように今も同じような状況に陥っている…。
考えれば考えるほど、この世界で続けていけるのかと言うことを思ってしまう。
一体俺は、どうしちまったんだ…どうしてこうなった?
あるのは絶望や自滅?夢も希望も…無いってのか?


こうしてKazunの目指していた戦いは「戦わずして終わる」という最悪の結果で幕を閉じたのだった。
一つの季節は終わった…この冬は一層厳しくなるであろうことを予感して。
「男の誓いに訂正はない」…守れなかった、のか…?
しかしながらこの業界、景気が良いのか常に人員募集してるような凄いところだというのは過去の記録から分かっている。
実際未だに契約社員とかは募集してるし、応募しようと思ったら出来るんだよね…(ただ募集を締切=社員の補充終わったばかりで多分採用は難しいと思うが)
そんなわけだからまたチャンスは来るだろう、そう思いたい…。
まぁこんな辛気臭い話をしてるとまた心配させてしまうかもしれない奴も居るし、早く立ち直らないとね。
とりあえず今は振り出しに戻った…もう一度良く考えて、この道に進むなら兎に角迷いを晴すことだな。
今までやったことは決して無駄ではない!このままクオリティの高いものを目指して次に備えよ!
そして次のチャンスは必ず逃さないように!迅速かつ冷静に…勇気を持って行動だ!