今日の非番の出来事です。
先ずは昨日の券売機業務から。
この日の券売機は悪夢のような一日だった…。
一見普通に作業が進んでいったのだが、途中謎の過剰金が発生する。
さらにそれに付け加え、更なる過剰金が発生して大混乱に陥るKazun。
結局現場監督なども巻き込んで原因を調べ、休憩時間も大幅カットして後者の原因がようやく判明のであった。
しかしながら前者の原因は分からず…。
このせいで休憩時間もおろか革命名準備時間も取れずに泣くKazunであった…。
「前回に続いてまさかの二連敗だと!?馬鹿な…こんなことが…!」
自ら招いたミスとは言え、この有様にすっかり絶望するKazunであった…。
「同じだ…同じだ、あの時と…」
Kazunの心には昔のとある日の絶望したときの事を映し出していた。
今変えようと思っている、その世界に絶望したときの事を…。
「夢も目標も決まっているのに…革命も出来ず…」
復讐をやめ、自分を見つめ直し、気持ちを新たに生きてきた。
そして自分自身のやりたいことや夢も決まった。
「俺は…ここまでなのか…」
職場と言う檻の中、なす術もなくそこにいる…。
結局何も出来ずに、動けずにそこにいる…。
「俺の…革命は…」
戦うことを決意した、抗い生きることの覚悟した。
世界を見つめ続けてきた…世界の歪みを見極め、正そうと決意した…。
それなのに―――
『―――もういいのよ、Kazun』
Kazunの脳裏には悲しげな微笑をたたえ、優しくささやく女性・聖白蓮がいた。
寂れた荒野にたたずむ彼女の姿がまざまざと浮び上がる。
『…もう、いいの……』
もう戦わなくていい、抗わなくていい、世界の歪みを見つめなくていい…。
甘い囁きに心が誘われ、ゆらゆらと酔いしれていく。
そうだ、何もせずに耐えていれば契約期間終了でこの仕事は終わる…それから適当で楽な仕事をすればいい。
この世界がどうなろうが知ったことではない…いつか無くなる、終わる、消えてしまう…。
出来るかどうかも分からない、やって変わるかどうかも分からない、こんな夢物語な革命…。
今逃げてしまえば革命を起こすための辛苦の呪縛から解き放たれてKazunは自由になれる…全てを捨てて自由に…。
―――だが!
「違う…違うぞ!こんなのは違う!俺はまだ死んでいない!諦めなていない!」
何のために戦い、何のために考え、何のために世界を見つめてきた…?
世界の歪みを正すため、なくすため、そのために今までやってきた!
このようなところで諦めるためではない、まだ何もしていない…まだ何も叶えていない…!
今の職場を辞めるため、復讐のため、自分自身の自己満足のために革命を目指したわけじゃない!
「動け!動いてくれ!スカーレット!俺はもう逃げたくない!もう一度、もう一度俺に力を!」
俺はあの世界が好きだ!あの店で働きたいんだ!
だから…変えていきたと思うんだ…!
夜や翌朝からもアホの襲来ですっかり疲れるKazun。
そして何事も無く終わるのだが、何か休憩を取りすぎたとかで勝手に逆ギレする同僚。
ふぅ〜どいつもこいつもアホばっかりだな、くだらねぇ。
こうして仕事が終わって帰ってからはすっかり疲れており、いつの間にか爆睡になってしまうKazun。
起きたらもう深夜かよ…。
夜食ともいえる夕飯を適当に食べ、休憩していたらいつの間にか寝ていたのでした。
「今日も…仕事か…」
こうしてKazunは今日も疲れた体に鞭打って出撃する。
それが無駄な戦いと知りながら、報われない戦いと知りながら…。