Rewrite感想

攻略終了したので感想を。
攻略時間は計測していないので不明ですが、日記から割り出すと7/5くらいから攻略しているみたいです。
大体一ヵ月半くらいの攻略で100時間近くというところでしょうか?
さて、本作はKeyの第9作目の作品。
当初は2008年4月1日に発表されたためエイプリルフールネタかと思われましたが、3年後の11年に実際に発売となりました。
執筆人は田中ロミオ氏・竜騎士07氏・都乃河勇人氏、原画は樋上いたる氏、音楽はおなじみ折戸伸治氏。
また今までシナリオ担当をされていた麻枝准氏は監修・OC、音楽のみの参加でした。


<シナリオ>
攻略順は、ルチア・ちはや・小鳥・静流・朱音・MOON・Terra・おっ○い(おまけ)でした。
個別ルートの評価としては、朱音>静流>ちはや>=小鳥>>(越えられない壁)>>ルチアでしょうか。
MOON・Terraはいわゆる真ルート、含むとしたらMOON>Terra>個別ルートでしょうか(おっぱいは完全おまけのミニシナリオなので除外します)
そして各ルートの簡単な感想を、ネタバレありなのでプレイしてない人は観閲注意!
(※キャラ名/シナリオ担当者です)


・此花ルチア/竜騎士07
最初の怪談話の入りは良く、恐怖感の演出や煽りはなかなか良かった。
しかしながらその後がガタガタ、ラストのオチもイマイチ…。
終わった今だから言えることだが、他のルートと比べると少々稚拙で劣るのが残念…。
何故だかキャラの性格も崩壊しているのが気になっていた。
一応デートしたりラブラブ場面もありで、最もギャルゲーっぽいルートではあるが。


・鳳ちはや/都乃河勇人
戦闘の描写が多く、ラストの展開も熱い。
ただし主人公が唐突に敵の技を使ったり、俺たち私たちもやるぜという「みんな友達」展開、厨二病・単純明快さな欠点も付いて回る。
しかしながら自分はこういったのは嫌いじゃないので概ね満足した。
そして咲夜を始め脇役が光っていたルートでもありました(と言うかほとんど咲夜ルートでしたなw)


・神戸小鳥/田中ロミオ
戦闘の描写が打って変わって生々しくなるも、ちょっとおふざけ入っていたのが気に入りました(ゲームに例える表現とか)
また井上の日記のシーンではかなり引き込まれました。
この辺ロミオ氏の技量を実感する。
後半で魔物化した両親が記憶を取り戻したり、ラストで主人公を背負って歩く小鳥が印象的でした。
またちびもすの最期は泣ける…。
そしてその後の展開も気になります、もう少し突っ込んだアフターとか見てみたかったな。


・中津静流/都乃河勇人
序盤のゆるゆる恋話展開から打って変わり、中盤は家族・後半は消える仲間・終盤は崩壊後の世界と話は一気に重くなる。
ラスト間近の日記で語るシーンはかなり良かったし、iPodの活用も何となく分かってたけど上手いと思った。
そして人間でなくなった主人公と再会するというラストは少し泣けた。
あとメイド服の可愛さは異常w。


・千里朱音/田中ロミオ
話は結構長い、各ルート中一番長かったのかも?
前半は少し退屈な場面も続いたが、後半から一転!
高砂や地竜との戦いなど、やはり戦闘の描写が凄い!
また吉野と和解して大人になる、贖罪のために主人公と旅立つヒロインなど、見所も多く勇気付けられた気がした。


・MOON/田中ロミオ
前半は難解なシナリオで色々と理解・考察しておかないと辛い。
「もう一度君と逢いたい」と言うラブレターで研究が完成するという場面にはロミオ氏のセンスと言うものを感じた。
後半はオカルト研究会+吉野軍団+援軍の咲夜が一団となっての戦闘が繰り広げられます。
このゲームで一番熱い場面だろう。OPアニメもカッコいい。


・Terra/田中ロミオ
これまでの伏線が語られる真ルート。
ただし各ルートやMOON編を理解してないと、やはり辛い。
(ちなみに筆者は色んな考察を読みふけってようやく理解できた方だったりする…)
ラストの締めは素晴らしく、終わらせてからはこのゲームをやって良かったと思うくらいだった。


・(・人・)/田中ロミオ
リトバスで言う筋肉ルート。
何ともおふざけでバカらしいのだが、かなり笑ってしまった!
笑いの才能もあるとは、なかなかロミオ氏は侮れませんなぁ〜w。
あと次回作もまたこんなお遊びルート実装希望!是非ともまたやってくれ!


<システム>
最近のKeyのゲームは何故かオマケミニゲームが付属してることで知られていますね。
前作のリトバスでは野球やバトル、エクスタシーでは射撃なども楽しめました。
そして今回はマッピーと言う探索ゲーム的なものが存在します。
このゲームはOFFにすることは出来なく、二週三週になると正直面倒くさかったり…。
またフレンド・モンスター・クエストなどのメモリー項目があり、シナリオが進むにつれて登録・書き換えがされていきます。
これは読み物としてもやり込みとしてもなかなか面白い機能でした!


<グラフィック>
いつものいたるさんですね。
個人的には一部キャラの立ち絵で髪が多かったり、腕が細かったり短かったりと気になるところもありましたが、それもまたいたるさんか。
まぁこんな風に許してしまう自分もKey好きな人間ですな、やれやれw。
一枚絵のクオリティはかなり高く、とても見入りました。
咲夜が召喚されるシーン、静流のラストシーン、ルチアの夜景を見上げるシーンなどなど…素晴らしい。


<音楽・演出>
良いです。
むしろ欠点と言うものが見当たらない、いつものKeyクオリティー
やはり折戸・麻枝は凄い!
あと二期のオープニングアニメはかなり好きです!実際これを見て購入を決定したくらいなので。
サイキックラバーの歌う「Rewrite」も最高に好きです。


<総評>
日常・不思議・神秘的なものをテーマに、ラストは涙なしには語れない感動作品を作り続けてきたKey。
しかし本作は方向性が大きく異なり、かなりSF・パラレルワールド的なものが強く、感動要素はそこまで強くないものと仕上がっていたと思います。
実際には期待を裏切られた、付いていけなかったファンも少なからずいたようです。
私個人としては最後まで終わらせてみて、Keyの新たなる方向性への挑戦・新しいKeyとしてのスタートではないかと感じました。
そんな意味でもなかなか面白い作品だったと思います。
あと一番残念なところを挙げるとすれば、ライターの連携が取れていなかったことでしょうか。
あるシナリオでは主人公が自分の能力を使うのに苦労し、またあるシナリオでは簡単に使いこなしてたりとかなりちぐはぐ。
まぁ性格そのものが崩壊しているシナリオもありましたしね…。
この辺が上手くいってたら、自分も含めて世間の評価ももう少し高くなっていたことでしょう。
余談ですが、自分が初めてプレイしたアドベンチャーゲームは「Kanon」だったりします。
現在のKeyにはその当時のスタッフがほとんどいないとも聞きます(樋上いたる折戸伸治麻枝准くらい?)
今後そんなKeyがどのような作品を作り、どんな方向性で進んでいくのか、見守りつつも期待をしたいところです。




<お気に入りキャラ>
・女性編・
3…千里朱音
こういうキャラほどデレると可愛いもんじゃの〜。
貴重な笑顔の立ち絵が良い!
「ぐぬぅ…」
2…鳳ちはや
全くのノーマークでしたが、本編を始めてから一番株の上がったキャラ。
ドジで行動がいちいち面白かったり、笑いの沸点が低かったり、食いしん坊だったり、魅力的な要素が多かったですね。
また所々で主人公にメカ扱いされる掛け合いにも笑わせていただきました。
あと髪が異様に多かったりスカートが異様に短かかったり…戦闘中に気にならなかったのでしょうか?
「だーかーらー!そういうところが嫌いだと言ってるんですっ!!」
1…中津静流
第一印象・声優さん・良質なシナリオもあって堂々一位に!
兎にも角にも可愛かったですね〜、性格も何か変わっていました。
妄想で変な怪人生み出したり、何気に主人公&吉野との絡みも多かったり、見所もなかなか多いしw。
でもこんなんだけど、本当はかなり強いんだよね。
「キミト、ボクデ、デキルヨ!」


・男性編・
3…江坂宗源
スーパー紳士!見ていて面白い!TERRA編の師匠も熱い!
年を取ったらこういう人間になりたい、またこういう上司が欲しいものだ。
「何故だぁー!」
2…吉野晴彦
序盤から腹筋が壊れるくらい笑わせてくれた!
すっかりこのゲームのコメディリリーフと思いきや、朱音編の和解後・MOON編の戦いは熱い!
数々の名言を残していった影の主役。
「ざけんなぁー!」
1…鳳咲夜

登場当初からしばらくは嫌な野郎と思っていましたが、ルートで考え方が180度変わったキャラ!
主人公を馬鹿にしたり冷たく当りながらも師事したり、暴走した主人公を止めるために体を張る、MOON編でさっそうと現れて共闘するなど、兎に角カッコいい!
また自ら崩壊しながらも戦いに赴くシーンは必見!(つーか、泣かせるなよw)
どうにもこういう兄貴が欲しいものだ。
「…瑣末なことです」



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終わりです!(笑)