"らき☆すた 〜陵桜学園 桜藤祭"感想

"らき☆すた 〜陵桜学園 桜藤祭"が終了したので、今更ながら感想でも書こうと思います。
言いたいことも色々あるし、期待してる人が居るかもしれないので作成してみました。
あとネタバレ満載なのでご注意を!


このゲームは7つのシナリオと登場キャラクターの隠し要素シナリオで構成されています。
シナリオをクリアすると☆が手に入り、新たなシナリオをプレイ可能になります。
なお各シナリオを簡単に説明すると以下のとおりです。
・らきらきメモリアル…各キャラクターとの恋愛シナリオ。
・こみっくフェスティバル…学園祭での同人誌即売会を決行しようとするアニ研を手伝うコミカルシナリオ。こう、ひより、パティがメイン。
ラッキースターユニバース…オンラインゲームの中を冒険するファンタジーシナリオ。ゆたか、みなみがメイン。
・時をかける男女…時間がもつれ、崩壊する学校から脱出するミステリアスちっくなシナリオ。いつもの四人メイン。
・乙女的肉体改造★ラキレボ!!…学園祭のミスコンテストに出場するヒロインのダイエットを手伝う。かがみ、みゆき、ななこ先生メイン。
・さくら樹の咲く頃に…こう、やまと(設定では友人同士)が再会する感動シナリオ。
・陵桜学園 桜藤祭…完結編的シナリオ。
・なりすましモード…各キャラクターの個別シナリオ。
感想としましては、7種類+αのシナリオでかなりボリュームがあり、楽しめる作品なのではないでしょうか。
随所のネタも知っていれば楽しいかも。
何より主人公となって、らき☆すたキャラと生活を送ったり、冒険したり、恋愛したりする。
このあたりのファンの夢を叶えた発想は良かったと思います。
以上、ここまでは良かった点です。以下、不満点。


このゲームの不満点…それはやはり一番メインと謳われた恋愛パートでしょうか?
恋愛ゲームと強調されてかなり期待していたのですが、これは…。
まず不満点の一つは一部の主要キャラクターが攻略できないということです。
当初、某雑誌の特集記事には「全員攻略出来るようにする」などと書いてありました。
しかし蓋を開けてみると…一部の教員、人妻、アイドルの方々はともかくとして、八坂こうや宮河姉妹は攻略は不可能です。
そして一番痛いのは今回新登場したキャラクター"永森やまと"が攻略できないことでしょうか。
新キャラの一人として期待され、当初は「動のツンデレかがみに対する静のツンデレやまと」などと某雑誌では宣伝されていた記憶があります。
自分も含め、萌えドリル特典ディスクや情報を見られたファンの方…楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか?(実際発売当初、自分のブログのアクセスで「永森やまと 攻略」というアクセスが多数来ていました)
シナリオの重要人物とはいえ、今回限りの登場で終わってしまうかもしれないのでこれでは可愛そうです…。
この辺は頑張って欲しかったと思います。
そしてもう一つにして一番の不満点は、期待していた恋愛パートが短すぎること・どのキャラクタールートでも話の流れが同じことでしょうか。
恋愛シナリオは一週間程度で終了、「えっ?これだけで終わるの?」と思われた方も多いのではないのでしょうか?
さらに話の流れも全キャラ同一して"協力して学園祭を進めていく"なので、悪く言えばシナリオの作りがどれも同じで単調に思えます。
ちなみにどのキャラも最後のキスシーンで終了(キス寸前で終了→話の最初、要は主人公が転校してきた時にループしてしまう)
キスするかしないかは、大本が恋愛要素のない作品なので賛否両論分かれるところでしょう。
しかしながら、こう盛り上がったところでどうやっても最初にループする展開にはどうにも冷めてしまいます。
あれだけやっておいてこれは無いだろ…、と。
シナリオ的にループするのは仕方ないとはいえ、せめて付き合い始めた後日談のようなものが欲しかったと思います。
この辺りの不満は、この手の恋愛系のゲームをよくされている方にはよく分かるのではないかと思います。
そしてそういった方でなくても二人・三人目以降と攻略に乗り出してきた時、話の流れがほぼ同じだと分かり、物足りない感じがしてくるものではないのでしょうか…?


せっかく用意された素材・設定・発想は良かったのですが、これらを生かすことなく中途半端に終わってしまっていると感じました。
まぁゲーム全体的に見るとそうとは言い切れませんが、あれだけ強調されていた恋愛ゲームとして見るならこの辺りの不満は致命的なのものではないかと思います。
上記で書いたとおりにいくつかシナリオがあるわけですし、恋愛ゲームでいくならそれらのシナリオに恋愛を絡めていって終わらせるという発想は無かったのでしょうか?
というかむしろ恋愛よりも他のシナリオの方に力が入っていたような…。
このゲームは発売を二ヶ月延期したのですが、これのための延期だったんですかね?
あとは一部のユーザーに媚びた様な偏った隠し要素を入れるのだけはやめて欲しかった…この辺りは製作元の販売戦略か、ライターの趣味なのだろう。
悪いが俺は協賛できないよ、これだけには。


最後になりましたが余談を一つだけ。
らき☆すたはいつからネタ作品になったのかなぁ…?
原作はゆるーく、またーりと実生活にあるある!的なネタが好きだったわけなのですが…。
"萌えドリル"のときはまだそこまでではなかったのですが、今作はほとんどネタばかり…実際は実生活にあるようなネタをゲームに生かしても難しいとは分かっています。
しかし、今作はむしろそれに頼りきってしまっているような感じに見えたので、残念でした…。